昔から歯科医は糖尿病患者さんの歯肉に強い炎症症状が認められることを臨床経験上認識していましたが、ここ10数年前から糖尿病と歯周病の因果関係を科学的根拠に基づいて考察する論文が多数発表され、歯周病は糖尿病の合併症の一つという学術的裏付けが得られました。つまり、糖尿病に罹患すると免疫能低下および歯周組織の微小血管障害、歯周結合組織の代謝の異常や唾液の減少(口腔乾燥)から歯周病を発症し易くなる事実が明らかになったのです。
また、それと同時に重度の歯周病のような慢性炎症の存在はインシュリン抵抗性(インシュリンが効きにくくなること)を発現させ、血糖コントロールを難しくするメカニズムが解ってきております。それを立証するように口腔内衛生状態を清潔に保つことで血糖値が改善したとの報告もなされております。 このように糖尿病と歯周病の相互作用が明らかになり、かつ糖尿病有病者数と予備患者数の合計数1,000万人超の日本の現状においては、歯科医院での日常臨床でも日進月歩で進展する「糖尿病」の医学情報収集は喫緊の課題であると判断しました。そこで、日本糖尿病協会に登録歯科医師として名を連ねさせて頂き研鑽を積んでいることろでございます。
思いがけず糖尿病を発症し、お口の健康に不安を持たれている方、あるいは歯周病の予防に関心をお持ちのご本人やご家族の方はお気軽にご相談下さい。
院長 大谷聡

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