■位相差顕微鏡検査

これが位相差顕微鏡でみたお口の中の細菌です。ミジンコみたいに動き回っているのも居ますね。この患者さんだけが特別なのではなく、どなたのお口の中にも約500~700種類、2,000憶~7,000憶もの細菌が繁殖しています。ヒトが誕生して200万年もの間、人類はこれらの口腔内細菌と共生してきたということです。
この中の特定の菌群が歯周病に、そしてまた別の菌群が虫歯に関与しています。また、近年次第に明らかになってきた全身疾患との関わり、つまりはアルツハイマー型認知症、大腸がん、慢性関節リウマチなど多くの病気との関連性の正に生の映像です。
誰の口腔内にも普通に見られる細菌をどうしてわざわざ検査するのでしょうか? それは、虫歯予防でも歯周病予防でも、これから患者さんが相手にする“敵”は目に見えない細菌群です。“敵”と戦うのですから初めにその拡大像を見ておくのは参考になりますし、モチベーションを上げる効果もあるでしょう。
「敵を知り己を知れば百戦殆うからず」孫氏の兵法
九段ブルー歯科<市ヶ谷>では歯周病を主訴に来院された患者さんへは必要に応じ位相差顕微鏡検査(無料)を行ないます。この口腔内細菌群の中で特に凶悪な歯周病の原因菌はレッドコンプレックスと呼ばれている3種類です。顕微鏡検査ではレッドコンプレックスの有無は特定できませんので、ご希望により細菌のDNA検査(=PCR検査)を行ないこれらの菌種を確定します。